文章執筆は料理である!~愛知県でライター業務・広告制作を行うオフィスリバーインのブログ~
おはようございます!
『文字のチカラは、あなたのチカラに。』のキャッチコピーでおなじみ、愛知県西尾市で広告制作をしているオフィスリバーインです。
今回のブログは、文章を書くことについて「料理」という表現を用いて書いていきたいと思います。
【目次】
1.文章を書くことは、料理作りと同じである
2.同じテーマで書いてみても
3.ただ書くことと、相手に読ませること
4.最大限に最小の個性を出すこと
詳細は下記をご覧ください。
1.文章を書くことは、料理作りと同じである
物書きは料理人という表現をすることがあります。パッと聞いただけでは、どういうことか分からないと思います。料理人は料理を提供するとき、食材をどこで選び、どんなふうに切り、どんな味付けをし、どんな皿に、どんな盛り付けをするのかを考えると思います。
実は物書きも同じことが言えるのです。エッセイにしろ物語にしろ、何か文章を書くときに、どのような題材を選び、どんな表現方法を用いて、その文章でどのようなことを伝えたいのか、それぞれ異なってきます。
使用アイテムでも共通のことが言えます。料理人には包丁や箸などの調理器具を使って、野菜を彩りよく切ったり、出汁や調味料などで味付けをします。物書きも基本的な筆記用具を武器に、原稿用紙という限られたマス目の中で創作をしていきます。材料と材料を混ぜ合わせて料理を作るように、物書きもネタとネタを混ぜ合わせて新たな物語を紡いでいきます。
このような点から、物書きと料理人は共通項があるのです。
2.同じテーマで書いてみても
例えば料理人がカレーを作ったとしましょう。しかし、食材の仕入れ先や野菜の切り方、スパイスの配合、ご飯の炊き方、お皿や盛り付け方が違うと、それは『同じカレー』とは言えないですよね。物書きも同様で、例えば『はちみつ』というテーマのエッセイを書いたとしても、全く同じ内容で全く同じ文体にはなりません。
『はちみつ』という軸だけで、はちみつをパンに塗った話、はちみつ飴の話、土産で手に入れたはちみつの話、はちみつを取りに行った話、そもそもはちみつが好きではない、など派生エピソードは、山ほどあります。むしろエッセイのエピソードは、自分自身の体験に基づいて書くことなので、書き写しをしない限り内容が絶対に被ることはないのです。
脚本でも同じことが言えます。『ホームドラマ』『時代劇』といったジャンル、『嫁姑問題』『忠臣蔵』といったテーマが同じでも、同じキャラクターや同じセリフは書けません。これらの題材をどのように調理するかで、脚本家としての個性を出していくのです。
料理も文章も、個性が大事になってきます。
3.ただ書くことと、相手に読ませること
料理人には料理を作るためのレシピがあります。作る工程は同じですが、そのレシピを考えるところで料理人として個性が出ています。料理人にとってレシピは命です。これが一般の家庭で作る料理では、作る工程や材料の切り方、盛り付けまで事細かく意識することはないと思います。しかし、その細部までこだわるのが料理人です。
文章を書くとき、とにかくマス目を埋めることを考えることが多いと思います。つまり、とにかくただ書くことに意識しているのでないでしょうか。しかし物書きは、マス目を埋めることを考えることよりも、どのように文章を書いて読者など読む人がちゃんと理解できる内容になっているのかということを考えています。
料理人がお客さんのことを考えていかに美味しくするために調理をしているのであれば、物書きは読者のことを考えて読みやすさや見やすさのことを考えながら文章を書いています。つまり文章が書けることと、相手に伝わる文章が書けることは全くの別問題なのです。
4.最大限に最小の個性を出すこと
物書きになって間もない方や趣味で文章を書いている方は、文章を書くことで相手に印象を残そうとインパクトのある言葉を使ったり、つい自分の好きな難しい表現を使いたがる傾向があります。しかしそれは、結局は自己満足の文章になってしまいます。
料理を作る時、インパクトを残そうとカレーライスの上に豆腐を入れるような人は、おそらくいないと思います。カレーライスでインパクトを残すのであれば、スパイスの配合を考えて激辛にするなどの工夫をするのではないでしょうか。
物書きの場合、文章の中でインパクトを残すのは実は難しいことです。でもだからといって、無理やりに難しい言葉を使えば良いわけではありません。個性を最小に抑えつつも、ちゃんと文章の中で最大限に発揮できるかというバランスが重要になってきます。
料理も文章も個性一つで相手への印象を、良くも悪くもいくらでも変えてしまうことができます。だからこそ、料理人も物書きも職人であり、その腕で様々な表現をするということは職人技なのです。
料理と文章という全く違うジャンルですが、実は今回書いたように様々な共通項があるのです。料理も文章も、調理次第で何とでも変えられてしまう不思議な力があります。
文章を趣味で書かれている方も、一度職人という意識をもって書いてみてはいかがでしょうか? もしかしたら文章の質が変わるかもしれませんよ。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!